小説

792冊目 赤い指

赤い指

著者:東野 圭吾

赤い指


会社の先輩に薦められたので読んでみました。途中からなんとなく展開がよめるのですが、最後に大どんでん返しが待っていました。

だいたいのあらすじは、ごく普通のサラリーマンがある日妻からの電話で家に帰宅してみると、なんと、知らない少女の遺体が家にあります。その少女の遺体の処理をどうするかで夫婦でもめるわけですが、これまでの人生で家庭をかえりみない夫と、家庭にすべてを捧げる妻との確執、嫁と姑の関係など深いテーマが随所に表現されています。

親と子、夫と妻、病気と介護など誰もが遭遇しうる状況と、殺人事件とが、複雑にからまった内容になっています。興味深いのですが読み終わってもなんだか重い気持ちをひこづってしまう本でした。

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775冊目 大金星

大金星

著者:水野 敬也

大金星

481冊目、夢をかなえるゾウの著者です。今度はゾウの変わりに九州弁をしゃべる山下清風の男を登場させ、モテない男の心理を描写し、モテるようになる為にはどうすればいいのかといった内容になっています。

イケメンの男には決して分からないモテない男達の行動心理。その行動心理によってますます女性と接する機会を自ら失くしているにも関わらず、なかなか自分を変えることができないのが現実です。

高校時代を男子校で過ごし、モテるということと無縁の人生を過ごしてきたので共感できることが結構ありました。

「人はテンパった数だけ成長する生き物でごわす」

コンパといった場面展開で女性にもてるためになんともバカらしいような行動をとる男たち。モテたことのない男の人やモテない男たちは何を考えているのかに興味がある女性は読んでみると面白いと思います。

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743冊目 告白

告白

著者:湊 かなえ

告白


知人に薦められたので読んでみたのですが最初の数ページで あっという間に惹きつけられました。一字一句、内容を読みのがさないように真剣に読んでしまいます。

簡単なあらすじを紹介すると、ある中学校の先生の4歳になる女の子がある日プールで水死体として発見されます。警察は事故として扱うのですが、その先生は愛娘が殺されたことに気づいてしまいます。先生はすぐに犯人は誰か分かるのですが、警察に通報するのではなく、違った方法で犯人の少年を裁こうとします。

まったく想像もつかない展開ばかりで、どんどん次が読みたくなるのですが途中いろいろと考えさせられるような文章もたくさん出てきます。

やはり、どんな残忍な犯罪者に対しても、裁判は必要なのではないか、と思うのです。それは決して、犯罪者のためにではありません。裁判は、世の中の凡人を勘違いさせ、暴走させるのをくい止めるために必要だと思うのです。

ほとんどの人たちは、他人から賞賛されたいという願望を少なからず持っているのではないでしょうか。しかし、良いことや、立派なことをするのは大変です。では、一番簡単な方法は何か。悪いことをした人を責めればいいのです。それでも、一番最初に糾弾する人、糾弾の先頭に立つ人は相当な勇気が必要だと思います。立ちあがるのは、自分だけかもしれないのですから。でも、糾弾した誰かに追随することはとても簡単です。自分の理念など必要なく、自分も自分も、と言っていればいいのですから。その上、良いことをしながら、日頃のストレスも発散させることができるのですから、この上ない快感を得ることができるのではないでしょうか。そして、一度その快感を覚えると、一つの裁きが終わっても、新しい快感を得たいがために、次の糾弾する相手を捜すのではないでしょうか。初めは、残虐な悪人を糾弾していても、次第に、糾弾されるべき人を無理矢理作り出そうとするのではないでしょうか。

そうなればもう、中世ヨーロッパの魔女裁判です。愚かな凡人たちは、一番肝心なことを忘れていると思うのです。自分たちには裁く権利などない、ということを・・・。


イジメやマスコミの報道など、ここに書かれている事柄で世の中は溢れています。いつもいつも糾弾する人を捜し、政治家や官僚や犯罪者をターゲットにして情報を垂れ流しているテレビは典型的な例のような気がします。

一度読んだだけでは理解できてないところもありそうで、何度か読み直してみるとまた違った発見ができそうな本です。最後まで読んでもまだ続きが読みたいと思ってしまう本でした。

今日で今年も終わりです。このブログを訪れていただいたみなさんどうもありがとうございました。どうかよいお年をお迎えください。

 若者の人間関係にかんする本

389冊目 友だち地獄

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718冊目 聖女の救済

聖女の救済

著者:東野 圭吾

聖女の救済

映画、ドラマと大活躍の著者だけに期待して読んでみました。会話が多いのであっという間に読めますし、もう少しトリックがあったほうが面白いのではないかなと思いました。

事件は離婚を求める青年実業家、真柴義孝が毒殺されることから始まります。疑われるのはアリバイのない愛人の宏美とアリバイのある妻、綾音。

途中から登場する湯川が犯罪トリックを推理し、最後には犯人逮捕へとつながるわけですが、どうも疑問に思うようなこともチラホラあることはあります。

すごく引き込まれるような作品ではありませんが、気分転換に読むのに丁度いいと思います。

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588冊目 「ハリー・ポッターと死の秘宝」

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

著者:J. K. ローリング

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

とうとう最終作となったハリーポッター。そこまで好きというわけではないのですが、一作目から読んでいるので最後まで読んでみました。

最終作ということでこの第七作目の死の秘宝は昨年、英語版が発売されたときに約一週間かけて読みました。今回はどれだけ自分が内容を理解できていたのかを確認するのに読んでみましたが、だいたい理解できていたようでした。ただこのハリーポッターはちょっと日本語訳が分かりづらく、読みにくいところがたくさんある気がします。

第一作目と六作目、七作目は面白いと思います。この七作目はやはり六作目から読んでみないと内容が繋がらないと思いますので六作目から読むことをお勧めします。「分霊箱」などの結末は途中から予測できるのですが、七作目では新たに「死の秘宝」というストーリーがでてきます。

それにしても17歳にもなってあまりにも考え方や行動が幼稚なハリーとロンにはあきれてしまいます。唯一、ハーマイオニーだけがまともなので救われますが。

物語にはよくあることですが、最後に話をまとめようと急展開したり、あまりにもすべてのことを見通しすぎのダンブルドア校長の存在など、ちょっと気になるところはありますが、全体的には楽しい本でした。

ハリーポッターをまだ読んだことがない人は、読むなら続けていっきに読んでしまったほうがいいと思います。時間をあけてしまうとすぐに内容を忘れてしまって何度も読み返すといったことを繰り返すことになりかねませんので・・・。

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449冊目 ジーン・ワルツ

ジーン・ワルツ

著者:海堂 尊

ジーン・ワルツ

338冊目の「チーム・バチスタの栄光」282冊目の「死因不明社会」を書いた著者なので今回も医療関係についての物語です。フィクションなので物語が展開しながら医療の崩壊現場の現状などが問題提起されています。

重要なテーマは少子化です。主人公の曾根崎は自身が教える医学部の生徒に訴えます。

「今から半世紀ほど前の一九六○年(昭和三十五年)には、周産期死亡は千人中四十五人でした。今は千人中四人になっているわ。ここからわかることは、ふたつ。こうした減少を達成できたのは、現場の産婦人科医療の絶え間ない努力の産物であること。それからもうひとつ。これほど医療が進歩した今でも、赤ちゃんは千人中四人は死産するということ」

(中略)

「これまで医師は滅私奉公の精神で、自分の権利を後回しにしてきた。いい医者ほど、そうやって生きてきた。でも、私たちはもっと自分たちの権利を主張していいんです。自分の声を伸びやかに上げなさい。なぜなら、私たちも社会で生きる一員なんですから。沈黙は思考停止に繋がる。そして社会をダメにしてしまう」


近所でお産ができる産婦人科がどんどん減りました。当たり前と思っていた事が無くなって初めて気付きます。これからいったい日本の医療はどうなっていくのでしょう。

命がかかわるだけに医療格差は年収格差や地方格差以上に深刻な問題です。

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366冊目 流星の絆

流星の絆

著者:東野 圭吾

流星の絆

普段小説はあまり読まないのですが、気分転換に超人気作家の本を読んでみました。内容は小説なのでネタバレしないように最初だけ紹介させてもらいます。後は興味があればご自分で読んでみてください。

横須賀にある一軒の洋食屋の夫婦が三人の子どもたちを残して殺害されてしまいます。やがて成長した三人はお互いが助け合って生きていくのですが、ある人物に出会ったことによって犯人の手がかりへと近づいていきます。事件は時効成立へあと少しまで迫っています。三人の両親を殺した犯人は捕まるのか?点と点を結びつけていくと線となり犯人へと繋がっていくのですが・・・。

最後までいっきに読んでしまいました。面白かったです。登場人物の思いが複雑に絡み合ってましたが、ちょっと強引な展開もあるような気がします。まぁ小説を読むのもたまにはいいかなと思ったりもしました。

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345冊目 鹿男あをによし

鹿男あをによし

著者:万城目 学

鹿男あをによし

TVドラマ「鹿男あをによし」、毎週楽しみにして見ていました。結末が分かってしまうと嫌だったので最終回を待ってから原作を読んでみました。登場人物などはほとんど同じなのですが、内容が少し違っていたりします。

知らない人のためにちょっとだけあらすじ、

主人公は奈良の女子高に赴任してきた理科の先生、ある日いきなり鹿に話しかけられ“鹿の運び番“に選ばれたことを伝えられます。そして鹿から儀式に使う”目“を”狐の使い番“から受け取り鹿の所に持ってくるように命じられる。その儀式を神無月のうちに執り行わないと日本は大変なことになってしまうというお話。

何のことだかさっぱり分からないと思いますが、奈良を舞台に日本史のミステリーも加わって上手にまとめられています。それにしてもTVドラマは原作から微妙にアレンジされているのですがそれぞれの登場人物に個性があって面白かったです。

この間の日曜日に家族で鹿を見に行ってきました。子どもが話しかけていましたがもちろん鹿はしゃべりませんでした。

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338冊目 チーム・バチスタの栄光

チーム・バチスタの栄光

著者:海堂 尊

チーム・バチスタの栄光

映画にもなり有名なようなので読んでみました。展開としては最初はちょっとゆっくりペースなのですが、中盤からある人物の登場により事件は急展開し面白くなってきます。

東城大学医学部付属病院は、米国の心臓専門病院から心臓移植の権威、桐生恭一を臓器制御外科助教授として招聘した。彼が構築した外科チームは、心臓移植の代替手術であるバチスタ手術の専門の、通称“チーム・バチスタ”として、成功率100%を誇り、その勇名を轟かせている。ところが、3例立て続けに術中死が発生。

この原因不明の術中死を調査することから話が始まっています。単なる事故なのか、それとも医療過誤なのかが少しづつ解明されていきます。

著者が訴えたいのはAI(死亡時画像病理診断)の導入だと思います。AIの導入は死亡原因の解明に役立ち、医師にとっても、遺族にとっても、また今後の医学の発展にも多大なメリットがあるようです。医師と遺族とのコミュニケーション不足は様々な問題が発生します。情報を公開し客観的な事実があればその溝も埋めることができるかもしれません。

282冊目 死因不明社会ではAIについて詳しく書いてあります。

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331冊目 警視庁情報官

警視庁情報官

著者:濱 嘉之

警視庁情報官

小説なんですが警視庁内部の組織構成などはノンフィクションなのではないかと思います。情報という世界で重要とされる分野を中心に書かれています。日本にも諜報機関のような情報を扱う専門機関が必要だと言われはじめていますが、この本では警視庁内部にそういった組織を作りシュミレーションしています。

日本が外交の分野で世界をリードできない理由は四つあるそうです。第一に「正義」の定義があいまいなので平気で嘘つく、第二に言語によるコミュニケーション不足、第三に防衛意識の低さ、そして第四に、国家機構として、情報管理組織がないことが挙げられる。これが、日本国をして「スパイ天国」と言われるゆえんである。もちろん日本にも諜報機関とまではいかないが、これに近い存在として内閣官房内閣情報調査室(内調)、公安調査庁、外務省の国際情報統括官組織、防衛省の情報本部などは存在する。しかし、アメリカの中央情報局(CIA)や国家安全保障局(NSA)とは比較するのが恥ずかしいほどの予算的、人的な差がある。

情報というものを有効に活用しどのように行動するのか、また警察庁と警視庁の違い、キャリヤとノンキャリアの立場、公安の捜査の仕方などの警察内部の様子、それも上層部の状況が想像できます。

小説なのでちょっと長いです。あまり意味ない登場人物も出てきますし、主人公に情報があまりにも都合よく集中しすぎのような気もしました。

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295冊目 悲しいセックス―エイズで逝ったマヤに捧げる

悲しいセックス―エイズで逝ったマヤに捧げる

著者:赤枝 恒雄

悲しいセックス―エイズで逝ったマヤに捧げる

著者は六本木で診療所を開業されている産婦人科医です。あまりにも危ない少女たちの性への接し方や考え方に警告を促すために、性感染症の予防や無料のエイズ検査などの運動をしておられるようです。

セックスのリスクはいろいろありますが、少なくとも三つのリスクを軽視できません。

性感染症のリスク、妊娠のリスク、そして三番目に、事件に巻き込まれるリスクがあります。拉致監禁、シャブ、暴力・・・・マスコミには報道されない事件が日常茶飯事のように起きています。

本書は、私がこれまで実際に見聞きした内容を、守秘義務を守るため、マヤという一人の少女を主人公に構成しました。一○代の少女が直面しているセックス、援助交際の危険性を知ってほしいというのが、執筆した理由です。そして何より、エイズに対する警鐘を鳴らしたいという理由もあります。


小説の内容はただただびっくりするばかりです。小6の夏休みから援助交際、斡旋、妊娠、そしてエイズ感染と信じられないような生活です。実際の見聞きしたことを構成されたそうので、内容に近いようなことは起こっているのだと思います。

コンドームをつけるだけでも性感染症の予防になるようです。男性も自分を守る意味でも、無意味な妊娠を減らすうえでも、コンドームをつけてするべきだと思います。

望まれないで産まれてくる子どもたちが最大の被害者になってしまうからです。

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