761冊目 ヤクザマネー
| ヤクザマネー 著者:NHK「ヤクザマネー」取材班 | |
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NHKの取材班が直接ヤクザの人と接触し、ヤクザマネーと株式市場の関係についてインタビューしています。特に新興市場などは暴力団に利用されることが多く、ヤクザマネーが合法的にも犯罪的にも大活躍しているようです。株式市場が暴力団のしのぎの場として利用され、一般投資家がカモにされているケースも多々あるようです。
「証券市場は、国が用意した賭博場だ。しかも、我々はインサイダー情報を持って、そこに入っていくわけだから、イカサマだよね。イカサマ賭博というのは、昔から我々の専売特許なわけよ。だから証券市場というのは、新しいシノギであるけれども、昔から慣れ親しんでいる分野と同じなのかもしれない」
ある暴力団員の言葉だそうです。暴力団規正法によってますますヤクザがマフィヤ化し、犯罪の実態が分かりにくくなっているようです。シロとグレーとクロの区別がつかなくなっているようで、素人でも暴力団と組んでお金儲けをするために犯罪に手を染める人が増えているそうです。
ライブドアに代表されるように、海外の税金がかからない国にファンドを立ち上げお金の出所をまったく分からないようにするスキームを使って利益を上げることもあるようです。
「貯蓄から投資へ」−国が大きく舵を切った方向へついていけば、そこには必ず「巨万の富」がある。度重なる規制緩和は幹部の目には、「グレーの人種」が入り込む格好の「隙間」にうつった。「シノギ」の舞台を証券市場へと転換した幹部の読みは的中し、デイトレードだけで月に数千万円の利益を得ているという。
暴力団、その資金獲得に力を貸す元証券マンら「共生者」、闇の資金と知りながら手を出すベンチャー企業の経営者。一見別々の世界に住むように見える彼らをつなぐもの、それは「欲」である。そして、彼らが利用しているのもまた、世の中に満ち溢れた「欲」である。
インターネットや携帯電話による株取引が可能になり、いつでもどこでも「カネ」を追い求められる時代。書店には「儲かる」「稼げる」と投資を煽る本が並び、有名投資家のセミナーには申し込みが殺到している。幹部は言う。
「日本人全体の考え方がね、現実主義というか、カネにものすごい執着しているというか、カネがすべてだと。カネオンリーの方向に日本人全体が向いているのではないかなと。ウラの社会もそうですよ」
かなり的をえている意見だと思います。格差社会、勝ち組、負け組、リストラ、医療崩壊、年金制度の破綻、非正社員、クレーマーなど不安を煽るような言葉が世の中にあふれています。そのことで「ゆとり」を失くした日本人が目先の利益に貪欲になっているような気がします。
「ゆとり」を持てる社会にまた戻れるのかは、これからの私たち次第ではあります。
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